30歳くらいの頃。
友達と二人で韓国に行くことになった。
明洞で買い物して、
韓国料理食べて、
エステなんかもしちゃって。
楽しい女子旅になる予定だった。
ところが出発直前。
友達が、
「インフルエンザになった。」
行けない。
そりゃそうだ。
インフルだもの。
普通ならここで旅行も中止になるんだと思う。
私は、
「ひとりで行った。」
だって私はインフルじゃない。
飛行機も飛ぶ。
ホテルも取ってある。
韓国もなくなってない。
「行けるじゃん。」
友達も、
「行ってきて」
と言ってくれた。
よし。
行ってくる。
こうして突然、
女子二人旅が、女一人旅になった。
今思えば、
55歳から一人で海外をウロウロしようとしている女の片鱗は、
この頃すでに出ていた。
────────────
韓国に着いた
無事到着。
ここからは簡単である。
ツアーなので、
空港まで迎えの人が来てくれている。
その人を見つけて、
バスに乗ればいい。
楽勝。
…………。
どの人?
それらしき人が、
いっぱいいる。
どれだ。
私の韓国はどれだ。
キョロキョロしていたら、
韓国のツアーの人らしき人に声をかけられた。
あ!
「この人だ!」
たぶん。
私はついていった。
そしてバスに乗った。
よし。
これでホテルまで連れていってもらえる。
ひとり韓国、
意外といけるな。
────────────
いけてなかった
なんかおかしい。
なんとなく、
話が合わない。
確認してみる。
…………。
違うツアーだった。
え。
じゃあ、
このバス何?
誰?
私、
どこ行くの?
韓国に着いて早々、
知らない人についていき、知らないバスに乗っていた。
30歳。
海外ひとり旅。
開始早々、
まあまあ危ない。
────────────
そして本物のツアーは
私が知らないバスに乗っている頃。
本来乗るはずだったバスでは、
私を待っていた。
「あと一人来ません」
その一人は、
来ない。
10分。
20分。
30分。
まだ来ない。
そりゃ来ない。
別のバスに乗っている。
結局、
ツアーの皆さんを空港で
1時間以上待たせてしまった。
これは本当に申し訳ない。
せっかく韓国に着いたのに、
知らない女一人のために、
空港から出られない。
絶対誰か、
「もう置いてけよ」
って思ってたと思う。
私なら思う。
本当にすみませんでした。
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約18年越しに謝ります
もし、
約18年前。
韓国旅行に行って、
空港でなぜか1時間以上バスが出発せず、
「一人来ないらしいよ」
という謎の待ち時間を食らった方がいたら。
その一人、
私です。
大変申し訳ございませんでした。
私は遅刻していたわけではありません。
空港にはいました。
ただ、
違うバスに乗っていました。
余計悪い。
────────────
なんとか回収され、
ようやく私のひとり韓国旅行が始まった。
ここからは買い物したり、
ごはんを食べたり、
一人で明洞を満喫することになる。
よし。
今度こそ大丈夫。
……と思うじゃん。
この日の夜。
私は明洞の街を、
奇声を上げながら走ることになる。
まだ韓国初日である。
つづく。
大器晩成、らしい。
本当に大器晩成なのかは、また次回。



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