好きな有名人に会えるとしたら誰に会いたいか。
そんなことを考えていた。
暇なのか。
暇なんだろう。
でも、これは非常に難しい問題である。
まず、
トム・クルーズ。
これは会いたい。
実はトム・クルーズを本格的に好きになったのは、ここ5、6年くらい。
遅い。
世界中がとっくに気づいていた頃、
48歳目前にして、
「トム・クルーズ、カッコよくない?」
となった。
知ってる。
みんな知ってる。
40年くらい前から知ってる。
⸻
そして、
リチャード・ギア。
これは強敵である。
私は『プリティ・ウーマン』をたぶん30回以上観ている。
金持ち。
イケメン。
高級ホテル。
赤いドレス。
リムジン。
そして最後は迎えに来る。
完璧である。
私の人生には今のところ、
リムジンで迎えに来る男はいない。
夫はいる。
たぶん自転車で帰ってくる。
それでいい。
⸻
そして、
ついに本命。
ジャッキー・チェン。
これはもう歴史が違う。
子どもの頃から好きだった。
もちろん途中で、
光GENJIに心を奪われかけた時期もある。
ローラースケートである。
当時は強かった。
私は一瞬、
ジャッキーから光GENJIに乗り換えようとした。
しかし、
戻った。
ローラースケートでは、
カンフーには勝てなかった。
私の中では。
⸻
ということで、
死ぬまでに会いたい男・決勝戦。
トム・クルーズ。
リチャード・ギア。
ジャッキー・チェン。
なんだこのメンバー。
誰に会う。
一人だけ。
トムか。
リチャードか。
ジャッキーか。
……
ジャッキーだな。
やっぱりジャッキーだ。
トム、ごめん。
リチャード、ごめん。
二人とも私が選ばなかったことを知らないと思うけど。
⸻
ところが。
ここで、とんでもないことに気づいた。
憧れの極みの一人がいる。
B’zの稲葉さん。
……
これはダメだ。
この人を大会に出してはいけない。
ジャッキーが負けるとか、
トムが負けるとか、
そういう問題ではない。
私がもたない。
以前、
稲葉さんのお母さんにお会いしたことがある。
本人ではない。
お母さんだ。
それなのに、
私は泣いた。
では、
本人が目の前に現れたらどうなるのか。
想像してみた。
無理。
たぶん、
「稲……」
くらいで終わる。
場合によっては、
「い」
で終わる。
48年間生きてきた女の語彙が、
一文字になる。
⸻
もし本当にそんな日が来たら、
とにかく落ち着かなければならない。
深呼吸。
無理。
水を飲む。
たぶんこぼす。
座る。
立てなくなる可能性がある。
では、どうする。
……
酔拳だ。
なぜそうなった。
しかし私の頭の中では、
稲葉さんに会う
↓
緊張する
↓
心を落ち着かせる
↓
酔拳
という完璧な流れが完成してしまった。
ここで再びジャッキー・チェン登場。
結局ジャッキーなのである。
⸻
死ぬまでに一度だけ会えるなら、
私はジャッキー・チェンに会いたい。
そして、
もし稲葉さんに会えることになったら、
その前にジャッキーに会って、
本場の酔拳を習っておこうと思う。
人生、
何が役に立つかわからない。
本当に大器晩成なのかは、また次回。



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